こんにちは、今回はベンダー(メーカ)の観点でCXとCOが必要な理由を紹介していきたいと思います。サブスクリプションビジネスが復旧している理由及び、サブスクリプションビジネスにおいてCX(カスタマーエクスペリエンス)やCO(カスタマーアウトカム)が必要な理由にについて解説をしていきたいと思います。
サブスクリプションビジネスが復旧した理由
サブスクリプションビジネスが復旧した理由について、ベンダー観点で要点を挙げると大きく以下の2点があると考えています。
- 今後の収益が予想しやすい
- 売り上げ増加が見込める
それぞれについて深掘りして考えていきたいと思います。
今後の収益が予想しやすい!
まず第一にサブスクリプションビジネスを行うと収益が予想しやすいという点があります。これは企業活動にとってもプラスであり、投資家からみてプラスと考えます。
従来の売り切り型のモデルの場合、ベンダー側としては案件が発生したタイミングでは収益が見込めるのですが、一回きりの受注になるため、継続して案件が見込めない場合は、収益が安定しません。その為、「3月は調子良かったけれども、5月は全く収益が見込めない。。。」という状況になり得ます。
サブスクリプションモデルの場合は、ユーザが商品/サービスを気に入ってくれさえすれば、定期的に収益が発生します。結果として安定した収益が見込めるため、今後の計画などを立てることが容易になります。また投資家の観点から見ても、安定した収益が見込める会社となるため、好まれる傾向があります。
売り上げ増加が見込める
全段の収益の安定性が見込める結果にもなりますが、ユーザが商品/サービスを気に入り利用し続けてもらうことで、買い切りとは異なり継続的に収益が発生し、結果として売り上げの増加が見込めます。
実際の例として、サブスクリプションビジネスにより成長を果たしたAdobeなどが存在しています。(詳細は割愛しますが、Googleなどで検索すると関連する記事が出てきますので、ぜひご参照ください)
なぜCXとCOを重視するのか
そんなメリットのあるサブスクリプションですが、ではなぜベンダーはCXとCOを重視するのでしょうか。既に察している方もいるかと思いますが、理由はシンプルに「ユーザに使い続けてもらう為」です、、、がその他にも「ユーザにもっと使ってもらう為」の2点があります。
この相関関係を非常にシンプルに分かりやすく示している図がありまして、下記のものとなります。
こちらは、右軸が「CO(結果)」を示しており縦軸が「CX(ユーザ体感)」を示しています。日本語にして分かりやすくしたものが下記の通りとなります。
まとめるとまずCO(ユーザが求める結果)が得られていなければ、体感が悪かろうが良かろうが解約のリスクが存在する状態となります。(図のうち左側)その為言わずもがなですが、ユーザが製品を利用して得たい結果を提供することは必須となります。こうすることでユーザが利用し続け、結果として継続的な収益が見込めます。
ただ、COが得られていたとしても、CX(ユーザの体感)が悪い場合は右下の状態、いゆる追加販売やアップセルは見込めない状態となります。その為、既存のユーザ様に対して追加販売を実施するためには、CXの向上が必要不可欠となります。
この通り、製品を継続して利用し続けてもらい、かつアップセルを行うためにも、ベンダーの観点ではCOとCXの両方が必要となります。
ここでよくある話として、COとCXどちらが大切なのか?という議論があると思いますが、筆者の考えとしては上記図からもわかるとおりユーザが満足いくCOを得られなければ、そもそも製品を利用し続けては頂けないので、製品機能が不足している場合は、まずはCOを充実することが最優先だと考えます。なおもちろんその後の企業成長を考えた場合は、CXの向上も必須となり、その為にカスタマーサクセスなどの施策が必要になってきます。
まとめ
まとめとしまして、COとCXがベンダー観点で必要な理由としては、以下の通りです。
サブスクリプションビジネスにおいて、ユーザの製品を利用し続けてもらい、また追加購入をいただくことで、ビジネスを安定的に拡大していく事となります。
- ベンダーにとってサブスクリプションビジネスが安定性/収益性の観点で非常に重要になっている。
- サブスクリプションビジネスにおいて、ユーザに利用し続けてもらうこと及び、追加で購入いただくことが非常に重要である。
- 利用し続けてもらうためにもCOは必須であり、また追加購入をいただくためにもCXが重要である。
- 結果としてベンダー観点でもカスタマーサクセスは重要である。
ベンダーにとってもユーザにとってもWin-Winな関係になれるカスタマーサクセスはやはり重要ですね!より良いプロダクト/サービスがどんどん出てくることを期待してます。
なおCXとCOについては下記記事でも触れてますんので、ぜひご一読ください。